切削油剤の選定ガイド

切削油剤は、被削材・工具材・切削条件・加工方法等種々の組み合わせ毎に商品化されており、非常に多くの ものが市販されています。このようなもと、より確かな適油選定が切削油剤のもっている性能を十分に発揮させ トータルコストダウンの一助になるものです。この為には、その使用目的や現状の問題点などを正確に把握したうえで適油を選定することが大切です。

切削油剤の作用

切削油剤の作用

冷却作用

切削加工に於いて発生する熱は○工具と切屑および被削材との摩擦により生ずる摩擦熱。○被削材断面において塑性変形により生じる剪断熱があり、これらの熱は 切削加工の場合には、大部分が切屑に、研削加工の場合には、被削材に転移されます。切屑、被削材への熱転位も大きいが、切削点近くの工具刃先の温度も切削速度が 早くなるににつれ高くなり、工具の硬度低下を起こし、工具寿命を短くします。
低速領域では、剪断熱による発熱の割合が大きいことから、乾切削、不水溶性、水溶性間で切削温度に大きな差はありませんが、高速になるほど摩擦熱の割合が増え、 冷却効果がより必要となります。